【体験談】医療従事者がコロナに感染して最もキツかったことは?

ソーシャルワーク

私は現在急性期病院でソーシャルワーカーとして勤務しておりますが、今回の第六波でコロナウイルスに感染してしまいました。

さまざまな疾患を抱え、免疫力の低下が見られる患者様が入院している病院で働く職員がコロナウイルスに感染した場合、どのようなことが起こってしまうのか身をもって経験しました。

正直な話、「自身の身体のことよりも職場の感染状況の方が心配で、心も身体も全く休まらない。療養が明けた後にどんな顔で職場に復帰したらよいのだろう。」そんな気持ちが強かったです。
私と同様に病院に勤務している方も心苦しい思いをされているかと思います。

そんな方に私の経験が少しでも役立っていただければ、共感していただければと思い今回お話しようと思います。

感染と発覚の経緯

検査実施の経緯としてはほんの少しだけ喉に違和感を感じ、本当に少しだけ咳き込むような症状があったため、念のため院内検査を行いました。
検体採取時間が遅かったことなどもあり結果が出たのは翌々日となり、それまでの期間は症状の悪化が無かったため通常通り勤務してしまいました。

通常通り出勤して何の気なく自身のカルテを見るとまさかの陽性

自分自身も周囲も大パニック。

隔離部屋へ移動され、最低限の質問に応答して即帰宅となります。

もちろん感染前の数日間もリスクのある行動は取っていませんし、外出もスーパーへの買い物など必要最低限でした。感染対策も十分に取っており、自身の周囲にコロナ陽性者がいたかというとそんなこともありませんでした。

なのに陽性!さまざまな嫌なことが頭をよぎります。

病院の状況と対応

感染可能期間にも患者家族との面談や他職種と話し合ったりしていましたが、幸いにも病棟での行動状況は国や病院の基準による濃厚接触とはならなかったようで、病棟閉鎖には至りませんでした。

ただ、同じ部署内の職員は皆濃厚接触者となってしまったようで公私共に行動制限となってしまっていたようでした。職場の皆さんには本当に迷惑をおかけしました。

感染して感じたこと

私の場合コロナウイルスに感染して最も辛かったことは、周囲の人に感染を拡げていないか?病棟でクラスターを発生させていないか?といった精神的なダメージでした。

自身の症状が軽症だったということもありますが、自身の体調のことよりも周囲の人や職場の状況の方が心配でずっと何かに追われているような感覚を覚え、かなり追い詰められていたと思います。

もしクラスターが発生して病棟が閉鎖になったら

  • 入院が必要な患者様が入院できずスムーズな治療が受けられない。
  • ベッド稼働が急激に低下して業績低下につながる。
  • 病棟患者や職員に定期的に継続したスクリーニング・後追いの検査が必要となりストレスとなる。

など一人では抱えきれない問題を引き起こしてしまう恐れがありました。

結果的に病棟閉鎖という大事には至らなかったことを後から知らされ心から安堵したことを覚えています。

病院で勤務している職員がコロナに感染することの恐ろしさです。
ただそんな中で「君のせいじゃないから。大丈夫だから」といった言葉をかけてくれる方々には本当に助けられました。

療養中の生活について

今回の感染で大きな発熱や倦怠感などはありませんでしたが、感染初期から咳症状だけが見られ、自宅療養期間解除後もまだ咳が残っている状況です。

外出禁止期間の食料品の確保等は友人や区の配給に助けてもらいました。

機会があれば詳細を書こうと思います。

まとめ

陽性が発覚したときは、医療従事者として誰よりも気をつけていたはずなのにまさか自分がコロナになるなんてと思いましたし、身体的にも精神的にも大きくダメージを負いました。

職場のスタッフに迷惑をかけて申し訳ない気持ちでいっぱいの私に彼氏がかけてくれた言葉は

「これだけ流行していれば誰がなったっておかしく無い状況だし、申し訳ないという気持ちも大事だけど、業務を代行してくれて“ありがとう”、心配してくれて“ありがとう”という気持ちをもっと伝えた方がいいと思うよ」

でした。

私は心配して連絡をくれた方々には申し訳ないという気持ちと、精一杯の感謝の気持ちを伝えるようにしました。

医療従事者でどれだけ感染対策を行っていても感染するときは感染します。この気持ちの持ちようで何とかストレスを乗り切れたと思います。

あと、もし職場や周囲でコロナに感染した人がいたら「大丈夫だよ」と声をかけてあげてください。

私はその言葉にものすごく助けられました。

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